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イラクと日本がつながった

今も残る戦争の影響と
現状を取材

 

第34号に掲載した石巻市北上の葦を配合した葦紙について取材したときに、手づくりんくいしのまきの西村陽子さんが、「アラブの子どもたちとなかよくする会」を通じてイラクの子どもたちの支援活動を続けていることを聞いた。イラクって、どこにあるんだろうか。湾岸戦争やイラク戦争など30年も戦争が続いたというが、その影響はどうなっているんだろうか。イラクの現状を知るために、7月26日、ビデオ通話アプリのZoomを使って、イラクのアル・クルナの町に住んでいるスーダーニーさん一家を取材した。

イラクは遠い。日本とは6時間の時差がある。日本で取材を始めた午後7時は、イラクでは午後1時だ。イラクでは、停電したり、インターネットが止まったりすることがよくあるという。インターネットを使ってイラクと日本を結んだが、この日もすぐにアル・クルナが停電になり、30分ほど待つことになった。
ジハード・スーダーニーさんの長男のムハンマドくんは現在14歳。1歳になる前に白血病にかかり、その治療のためのお金を集める活動を西村さんたちが支援してきた。取材当日、ムハンマド君の家には家族だけでなく、近所の子どもたちも集まっていた。イラクの子どもたちは、日本にとても興味を持っていて、日本の人口や通貨のこと、食べ物やサッカー代表チームのことなどを次々に質問してきた。
イラクの首都はバグダッドで、人口は約3800万人だ。サッカーチームのユニホームは緑色で、イラクにはユーフラテス川とチグリス川という大きな川が2本あって、その間の大地が緑におおわれているのを表している。ムハンマド君たち一家が住むアル・クルナの町は、この2本の川の合流点に近いところにある。川では泳ぐこともできるそうだ。
イラクでも新型コロナウイルスの影響は大きく、WHOの発表によれば、取材した7月26日だけで、2862人の感染が確認され、72人が死亡している。ビデオ通話でもコロナウイルスが怖いと話していた。
ビデオ通話で見える家の様子からは、戦争の影響はあまり感じられなかったが、ムハンマドくんのお母さんは、「戦争の後から殺人などがずっと続いているので、危険が多く外出するのが怖いです。もう疲れました」と話していた。イラクでは、現在でも治安が悪く、戦争の爪痕が残っているのだ。

 


▲来年のカレンダーの刺繍をしていた

 

【取材・文】
阿部 真花(石巻中学校3年生)
松坂 颯真(湊中学校2年生)
馬場 珀虎(湊中学校2年生)
雁部 亜也奈(万石浦中学校1年生)