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震災を学ぶ MEET門脇 変わりゆく門脇地区 伝えたい防災意識

 今年3月28日、東日本大震災で大きな被害を受けた石巻地区に「石巻南浜津波復興祈念公園」が開園した。これに先立ち3月8日、地区内にオープンした東日本大震災伝承施設MEET門脇を取材した。
 震災前の門脇地区(南浜町、門脇町)には1,800世帯、4,200人以上の人たちが住んでいてふつうの暮らしがあった。石巻文化センター、石巻市立病院、門脇小学校、商店や会社もあるにぎやかな地域だった。
 あの日、門脇地区には約7メートルの津波がきた。火事も発生した。人々は津波と火事に巻き込まれた。門脇小学校の児童たちは、校長先生たちと一緒にすぐに日和山に逃げた。避難する小学生たちにつられるように近隣の住民たちに避難は連鎖していった。
 ところが、門脇小学校は避難所になっていたために、残った人たちもいた。津波は校舎の中まで到達し、火事は校庭まで押し寄せた。熱がすごかったそうだ。窓から後ろの日和山に教壇を橋渡しにして逃げた。教頭先生が住民とともに避難した。
 津波と火事で町が消えてしまった南浜地区では、震災後、8世帯だけが新たな生活を始めた。10年たち、復興公営住宅も完成し、560世帯まで戻って来れるように準備ができたが、まだ210しか居住していない。門脇小学校も2015年に石巻小学校と統合する形で閉校した。
 2021年3月8日、震災伝承交流施設として門脇町に「MEET門脇」がオープンした。「MEET門脇」の名前は、英語で「出会う」を意味する「MEET」であるだけでなく、それぞれの文字にも次のような意味が込められている。
M(March、東日本大震災が起きたのは3月11日)
E(Education、教育)
E(Exhibition、展示)
T(Theater、映像施設)
 「3月11日にあった地震、津波、火災でたくさんの人が亡くなったことを決して忘れてはいけません。この場所で地元の皆さんの手助けをしたいと思っています」と語るのはMEET門脇を運営する公益社団法人3.11みらいサポートの中川政治さん。京都の出身だ。阪神淡路大震災を経験している。


住民の避難行動を動画で確認できる

 MEET門脇では、震災の時、南浜地区の人々がどのように避難したかについて、映像や資料でわかりやすく展示している。震災を経験した人たちの声も多く集められていて、震災の教訓を学ぶことができる。「震災前に家族とよく話し合っておけばよかった」「想像以上のことが起きるかもしれないと考えてほしい」「自分と同じような失敗をしないでほしい」「避難所だからと安心してはいけない」などという声が体験とともに紹介されていた。

取材・文
 今野 ひなた
 (蛇田小学校6年生)
 酒井 朱理
 (石巻小学校2年生)   千葉 美琴
 (蛇田小学校6年生)   松川 美桜
 (二俣小学校5年生)