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島に移り 島で共に 田代島2012年

島のこれからについて夢を語る石川さん

田代島。猫好きの人でこの島の名前を知らない人は少ないのではないだろうか。宮城県石巻市田代島は人口数十人の小さな島だ。山の山頂には猫神様と呼ばれる神社があり、その縁があってか、島の人口を越えるほどの猫たちが生息している。北上川河口から出ている定期便は1日に数本で、本土から島まで1時間弱。アクセスが良いとはお世辞でも言えない。だが、田代島を訪れる観光客は年間数百人となかなか多い。東日本大震災で島全体が70センチほど下がり、漁港の一部が水没。津波によって建物もずいぶん流失してしまった。
 30代の若さで田代島に移住した人がいる。石川祐太さん。石川さんは、それまで飲食業の仕事をしていた。ある時、この仕事で一生食べていけるのかと考えて、それではダメだと思った。30歳になる前にやってみたいと思っていた海の仕事に就こうと、島の仕事を体験、そのまま島に移住。家賃は0円。自分で家を直しながら、島の方たちのお手伝いや、民宿はま屋で漁の仕事をして生活しているという。田代島の好きなところは、「不便なところ」だそうだ。田代島にはバスもタクシーもない。「(都市部では)当たり前のことを、当たり前のようにできない不便さが自分には心地いい。朝、ベンチに座ったおばあちゃんたちが会話をしているような雰囲気が好きだ」と語った。
 石川さんは、この島が猫だけを観光資源にするのではなく、それ以外のことでも人を呼べるようになってほしいと語る。そして、田代島と網地島の間にある無人島で花火を打ち上げる計画を話してくれた。その他にも、島に豊富にある竹を使って山の上から流しそうめんをしたい、その計画を石巻日日こども新聞のこども記者と一緒にやりたいとも言ってくれた。これから共に協力して計画を実行に移したい。一緒に実現してくださる方はご連絡ください!

取材・文:千葉 拓人(東松島高校2年生)