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木を元気に! 緑の石巻!樹木医 〜喜多さんの戦い〜

喜多さんは塩害の木を救うために静岡から来てくれる

 喜多智靖さんは木のお医者さん、「樹木医」という仕事をしている。根がおかしくなっていないか穴を掘って見たり、木にあいた穴をふさいだり、元気のない木に薬をぬったり、人間にするのと同じように木の治療をする。私が通う大街道小学校のほか、鹿妻小学校の木の治療もしてくれている。木と津波による塩害のお話を聞いた。
 木には弱点が3つある。1つ目は木の表面。木は表面が枯れると、どんどん弱っていくので薬をぬるのはとても大事な仕事だ。2つ目は穴。木の幹は直径の70 %より大きい穴があいていると、台風などですぐに倒れてしまう。3つ目は根をいじめられるのに弱い。特に海水にも弱い。海水をかけられると、海水の中の塩のせいで、土の中が固くなって水がたまってしまう。その結果、多すぎる水で根が弱ってしまう。
 このような木を救う方法は3つ。1つ目は、水をたくさんかけて海水と一緒に流す方法、2つ目は、流れやすくする薬をかけて1つ目と同じことをする方法、3つ目は、海水、つまり、塩が大好きな植物に吸い取ってもらうという方法だ。
 私たちは喜多さんと一緒に住吉公園に行き、塩害で枯れてしまった木を見た。今回の津波で、どれだけの木が塩害にあって枯れてしまったのか正確なデータはまだないそうだが、石巻の場合、平野部の約30 %が浸水したから塩害で苦しんでいる木はすごく多いと考えられる。これからも、喜多さんのような木のお医者さんがたくさん活躍して、塩害にあった木だけでなく、世界中の木を救ってほしい。
 最後に、喜多さんが、トトロの住んでいる「くすのき」が一体何才なのか?を説明してくれた。トトロの身長は約2㍍、体重は約1、000㌔㌘と考えられている。トトロの住んでいる木の穴は約6㍍で、木の太さは8・6㍍ぐらい。木は、1年で3㍉㍍ずつ、両側で6㍉㍍太くなるから、8、600㍉㍍÷6㍉㍍=1、433となる。なんと、トトロのくすのきは1、433才以上だということになる!ちなみに、存在する木で一番長生きなのは9、550才ぐらいだそうだ。

取材・文:村松 鈴音(大街道小学校6年生)