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水が出た!出た!!水が出た!!!

浜松から来た給水車

北海道から熊本まで給水応援ありがとう
 蛇田浄水場は、25メートルプール約135個分の水が作れる大きな浄水場で、石巻市と東松島市に水を送っている。水道企業団にある浄水場のなかで、この浄水場が一番大きな被害を受けた。
 地震で地面がデコボコになり、水がもれた。そのあと、停電して、機械が動かなくなり、水が作れなくなった。さらに、地盤沈下して地面が下がってしまい液状化現象がおきたため、柱や壁が壊れてしまった。そのために、でき上がった水道水を各家庭へ送ることができなくなった。道路の下にある水道管も壊れてしまったので、全部で1700キロメートルぐらいある水道管をすべて点検しなければならなかった。これは、鉄道で石巻から九州まで届くぐらいの長さだそうだ。浄水場に電気が通ったのは、早いところで震災から3日後。それから昼も夜も水を作る作業をした。最初に石巻赤十字病院に水を送ったそうだ。
 水道水が出ない人の所には、給水車がまわってくれた。震災翌々日の3月13日から7月1日の間には、北海道から熊本まで、全国から給水車が来てくれた。指定避難所が350か所くらいあったが、津波で使えなくなった所も多く、市内のいろいろなところで給水をした。
 今、人が生活しているところはすべて復旧したけれど、門脇町や南浜町、釜地区など、まだ水道が復旧していないところもある。北上や雄勝の浄水施設は建物ごと津波に飲み込まれたため、浄水場が使えなくなってしまった。これらの場所は、これから石巻市と東松島市の復興計画に合わせて復旧するそうだ。
 地震や津波で水が使えなくなったときのために、1日1人3リットル、3日分のペットボトルを用意しておくといいそうだ。水道水は塩素で消毒しているため、安全に飲める期間が3日間ぐらい。だから、時間がたったら、トイレなどの生活用水に使う。今回、飲み水は支援物資で届いたが、生活用水が不足した。日頃からお風呂、やかん、ポットに水をためておくといいそうだ。避難所の高校で、みんなで協力してプールの水をバケツでトイレに運んで使ったことを思い出した。
 震災から3週間後の4月1日、避難していたおじいちゃんの家に水が出た。その時はすごくうれしくて、また普通の生活に戻れると思って安心した。弟やお母さんたちと「水が出た出た水が出た!!!」と歌って踊って喜んだ。その時の様子を弟が絵に描いた。

取材・文・写真:酒井 理子(門脇小学校4年生)