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「女の子スパイ誕生!の巻」 ❹

女の子スパイきらり「見て!見て!また何かいる。」
女の子スパイのぞみ「ほんとだ!」
女の子スパイまお「さっさとやっつけちゃおうよ。また弱いかも。」
女の子スパイいずみ「そうだね。」
ネックー「何だ。おれさまに用か?」
女の子スパイしおり「それよりあなたの名前は?」
ネックー「おれさまの名は、ネックーさまだ。」
女の子スパイいずみ「それじゃあ、ネックー。あなたもシャルダの手下?」
ネックー「そうだ。おまえたちがここに来たということは、クマットーを倒したということだな。」
女の子スパイきらり「そうよ。けっこう弱かったわ。」
女の子スパイのぞみ「うん、すごく弱かった。」
ネックー「ま、おれさまはクマットーより倍強いからな。そして、クマットーのように手がかりは教えないぞ。」
女の子スパイのぞみ「私たちがネックーを倒せばいい?」
ネックー「ああ。でも、倒せなかったら、教えないぞ。」
みんな「わかってるわ。行くわよ!」

と、いしのまきは身構えた。

女の子スパイいずみ「ほっ!」
女の子スパイしおり「やっ!」
女の子スパイのぞみ「とう!」
女の子スパイまお「えい!」
女の子スパイきらり「はっ!」
ネックー「おれはクマットーとはひと味ちがうぞ。火こうげき!ぼー!」
女の子スパイまお「強いわね!それじゃあこっちも!」
みんな「トリプルパーンチ!」

ババババ〜バシッ!すごい音がした。

ネックー「ぐはっ!お、おれさまの負けだ。」
みんな「やったー!」

女の子スパイきらり「じゃあ、手がかりをちょうだい。」
ネックー「『ん』だ。」

ばたっ、とネックーは倒れてしまった。

女の子スパイのぞみ「これまでに集まった手がかりは『ひ』『び』『し』『ん』『ぶ』『ん』『社』だよ。」
女の子スパイしおり「もしかしたら、『日日新聞社』じゃない?」
女の子スパイまお「ほんとだ。」

女の子スパイいずみ「え、じゃあクマリフトさんがあぶない。急いで戻ろう!」
いしのまきは日日新聞社に向かう。

この物語は、2012年の夏休み、こども記者が宿泊した旅館大沼(宮城県大崎市東鳴子温泉)にあった小型エレベーター「クマリフト」がすごく気に入った子どもたちの想像力が膨らんで誕生しました。作者の山口莉子さんが小学4年、挿絵は酒井理子さんが小学5年の時に制作したものです。

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