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トミギ畑でつかまえて
グリネル大学の魅力は多様性にある。この三年間、自分とは全く違う環境で生きてきた学生たちに出会う機会がたくさんあった。インドの部族地帯に住んでいた友人やブラジルの大学から編入してきた友人の話を聞くのはとても興味深い。同時に、日本人学生とも深い友情を築いた。日本で暮らしたことのある人や日本文化に関心を持つ人とも知り合うことができた。
大学には日本人学生が30人くらいいる。パンデミックの前は、集まってカラオケ大会をしたり、鍋パーティーを開催したりしていた。成績が上がらず悩んでいた時には、日本人の先輩に話を聞いてもらった。言語の壁や文化の違いなど、似たような苦労を乗り越えてきた先輩方の話はいつもありがたかった。今学期は日本人学生が半数しかキャンパスにいない。それでも、5月には、文化祭のためにみんなで集まり、ソーラン節を練習した。本番で披露すると、たくさんの拍手をもらえた。
私にとって、日本人との時間はとても大切だ。同じ文化や言語を共有する人たちと過ごす時間はほっとする。外国にいながらも、母国の文化に触れ合えることはとても大事なことだと思っている。読者のみなさんも、共通の悩みを持つ友達や地元の友達との時間を大切にしてほしい。
福島文遥
宮城県石巻市生まれ グリネル大学(米国)在学中