これまでグリネル大学で学んだことを書いてきたが、文字にしたくても上手く書けなかったトピックが「正しさ」についてだ。
グリネル大学は歴史的に社会正義への関心がとても高い。1970年、ベトナム戦争の最中、急遽卒業式を取り止め、学生たちはプロテストやデモに参加した。2020年、コロナ感染が広がりアジア人差別が増えていた時には、中国の文化を学ぶイベントを開催し支えてくれた。
そして今、ロシアがウクライナに侵攻している中、歴史学、政策学、社会学、政治学、ロシア語の教授たちが、学生の溢れる教室で特別授業を行った。ウクライナの状況やロシアの歴史を教えた後、私たち若者が戦争の傍観者であってはいけない、と熱く語っていた。
これらが「正しい」ことなのかは私にもわからない。何かが「正しい」のであれば、違う意見は「間違っている」のだろうか。私が「正しい」と信じていることは、他の誰かを苦しめているのだろうか。
私は戦争が「正しい」手段だとは思わない。自分の「正しさ」を理由に、理不尽に人の命を奪うのは「間違っている」と思う。この記事が出ている頃に情勢がどうなっているかは見当もつかないが、読者のみなさんには、ぜひニュースを見て、自分の「正しさ」を見つけて欲しい。
福島文遥|宮城県石巻市生まれ グリネル大学(米国)在学中