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トミギ畑でつかまえて

5月23日、グリネル大学を卒業した。4年はあっという間に過ぎたと同時に、濃く長い時間でもあった。4年間で学んだことや感じたことを文字にして、遠いアメリカから故郷の石巻に届けるこの連載は、私にとってとても大切だった。大好きな石巻との繋がりを持ち、他の記事を読みながら石巻の風景を感じることもできた。
石巻日日こども新聞を通して学んだのは、「記事」が持つ大きな可能性だ。グリネル大学では、差別や政治についてなど常に意見交換をしてきた。それは私の視野を広くし、他人への理解を深めることができたと思う。大学で学んだこと 、 例えば「性別は自分自身で選べる」や「肌の色に優劣はない」、 を記事にすることで、読者のみなさんが「なるほど、このように考える人もいるのか」とか、「私の意見は違うけど、理解はできる」と感じてくれていたら、記者としてうれしい。自分の学びを読者に共感してもらえる可能性があることに書く意味があると思う。
書き続ける機会をありがとうございました。これからも素敵な記事を書いてくれるだろうこども記者たちにエールを、そして、読んでくださった読者のみなさんには心から感謝を伝えたい。卒業後、私はウィスコンシン州にある化学系の会社で働く予定だ。新しい場所で学び続けるのが楽しみである。

福島文遥
宮城県石巻市生まれ

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