じぶんにもできること
Mちゃんが髪をばっさり切った。なんと「ヘアドネーション」したという。初めて聞く言葉だったので、どんなことか聞いてみた。そして、自分でもやってみることにした。
ヘアドネーションとは、病気、ケガ、事故などで髪の毛がなくなってしまった18才以下の子どもたちに、髪の毛を寄付するボランティア活動のこと。私の髪を切ってくれた美容師の遠藤潔美さんは、これまでに100人ぐらいのヘアドネーションを手掛けた。「子どもたちがこの髪で笑顔になれたらいいな、と思って切ります」と遠藤さんは話す。
いろいろな年代の人たちと話ができて、意見を聞くと、次にやるべきことがみえてくることが仕事の楽しいところ。でも、気に入ってくれたかな?と心配になることがあって、もっとこうすればよかったなぁと感じることもある。子育てをしながら仕事を続けているため、子どもの行事にすべて行ってあげられないことがあるのが残念なこと。そんな美容師の仕事の中で、ヘアドネーションについて知った。でも、その時、日本では規定がとても厳しくて、海外でしか行われていなかった。しばらくして、日本でもできるようになったと知って、早速、活動に参加することにしたそうだ。
切った髪の毛は、一人一人の分をカウンセリングシートに記入して、ある程度の量をまとめて、袋に入れる。それをJHD&C(Japan Hair Donation & Charity)に送る。JHD&Cは、これまでに400個以上のウィッグを子どもたちにプレゼントした。でも、まだ300人以上が待っている。31センチ以上あれば寄付できる。
いしのまき観光大使の尾形萌江さん(石巻在住シンガーソングライター)もヘアドネーションをしたひとり。「3年くらい前のライブで、髪をバッサリ切ることになり、ただ切るだけでなく誰かの役に立てるならと思い、ヘアドネーションをしようと思いました。今また髪が伸びてきたので、次に切るときもヘアドーネーションしようと思っています」と話してくれた。
遠藤さんのいるサロン「髪zaiku」
住所 石巻市大街道西2-2-25
電話 0225-98-8804
JHD&C https://www.jhdac.org/
【取材・文】
松川 美桜(二俣小学校3年生)