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博物館展示室リポート 実物の英吉作品に感動

海の三部作で最後に彫られた「漁夫像」。他の2作は彫りが大胆だが、この作品はすべてが滑らかに彫られているのが特徴だ
海の三部作で最後に彫られた「漁夫像」。他の2作は彫りが大胆だが、この作品はすべてが滑らかに彫られているのが特徴だ

あきらめずやりとげる大切さを伝える場

石巻市湊出身の彫刻家・高橋英吉(1911―1942年)の作品などを展示する石巻市博物館が、11月3日にマルホンまきあーとテラスにオープンした。前回39号で取り上げた英吉の作品などを見るため、博物館を訪ねた。これまでは写真でしか知らなかった作品の実物を見て感じたことなどをリポートする。

まきあーとテラスの石巻市博物館とは、高橋英吉の作品のほか、石巻市にゆかりのある人々のことや歴史について、実物やレプリカなどを使ってくわしく紹介しているところだ。
このうち、英吉作品の実物を初めて目にして、ものすごい迫力を実感した。そして学芸員の方から作品についての話を聞いて、「こんなすごい作品を作ることはできない。何十年も作り続けるなんてムリだ」と思った。
博物館では、新聞や本を見るだけでは気がつかない各作品の細やかな部分や力強さを感じることができる。さらに英吉の作品づくりや、芸術に対する思いを知ることができる。
英吉の作品が一堂に並ぶ展示室に立って自分は、「一つのことにずっと打ち込み続ける」「あきらめないで挑戦し続ける」など、いろいろなことを学ぶことができた。

取材・文 水野 駿
取材・写真 黒川 愛来
(湊小学校6年生)

幸子さんが一番好きな母子像。「父が母と私を彫ってくれたと思う」という(石巻市教育委員会所蔵、「漁夫像」も)
幸子さんが一番好きな母子像。「父が母と私を彫ってくれたと思う」という(石巻市教育委員会所蔵、「漁夫像」も)
東日本大震災後の石巻全体を眺めることができる博物館内の「石巻時空パノラマ」。雲が風に流されて動いていく様子が表現されている
東日本大震災後の石巻全体を眺めることができる博物館内の「石巻時空パノラマ」。雲が風に流されて動いていく様子が表現されている

 

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