女の子スパイいずみ「日日新聞社に来たけど、どうしたんだろう?」
女の子スパイしおり「何か変なことが起こったのかな?」
女の子スパイのぞみ「どうしたんだろう?ねっ。」
女の子スパイしおり「うん、そうだよね。」
女の子スパイのぞみ「はぁー。こんな夜中に呼び出してどんなことが起こったのかなー。」
女の子スパイまお「あー、着いた。着いた。みんな、もう来てるかな。」
女の子スパイのぞみ「こんな真夜中に呼び出してほしくないよねー。」
女の子スパイいずみ「うん。あれ、ひとり来てないね。」
バタッと大きな音がした。きゃー!とみんなが叫ぶ。
女の子スパイきらり「私だよ。」
みんな「なーんだ。」
女の子スパイきらり「それより、こんな夜中にどうしたんだろう?」
クマリフト「あー、諸君たち、来てくれたか。早速、何が起きたか説明しよう。今、この地域の6歳以下の子どもたちが凶暴になっている。それは、『わるだ くみ』たちが配っているあめのせいだ。それを食べると凶暴になってしまうんだ。」
女の子スパイいずみ「そんなことが起こっていたの!」
女の子スパイしおり「すごいね!」
女の子スパイのぞみ「それで?」
クマリフト「だから、その『わるだ くみ』のやっていることを止めてほしいんだ。」
みんな「わかった。」
さて、女の子スパイは『わるだ くみ』を止められるのか?
女の子スパイまお「それじゃあ計画を立てよう。」
みんなはコソコソ、ヒソヒソ、話しあう。
みんな「じゃあそれで行こう!」
女の子スパイきらり「それで『わるだ くみ』はどこにいるの?」
女の子スパイいずみ「そこからさがさなくちゃ。」
女の子スパイしおり「あ!これ、『わるだ くみ』のあめじゃない?」
女の子スパイのぞみ「そうかも。なめちゃだめだよ。」
女の子スパイまお「ちょっとここに『ひ』と書いてあるよ。」
女の子スパイきらり「きっとこれが手がかりだわ。」
女の子スパイまお「もしかしたらそのヒントを集めていけば、『わるだ くみ』たちがどこにいるかわかるんじゃない?」
女の子スパイきらり「そうだね!」
そんなにうまくいくだろうか?
女の子スパイきらり「あっ!ここにもあめが落ちてる!『し』と書いてあるよ。」
女の子スパイのぞみ「よしっ。このまま進んでみよう。」
女の子スパイいずみ「またあった。こんどは『ん』だって。」
女の子スパイしおり「あ!だれか歩いてる!」
女の子スパイまお「行ってみよう。」
みんな「うん!」
小さな男の子がひとりで歩いていた。
女の子スパイのぞみ「あれっ?子どもだ。こんな夜中にどうしたんだろう。」
女の子スパイいずみ「声かけてみよう。」
女の子スパイしおり「こんばんは!なんでこんなところにいるの?」
男の子「何だよ。おれに話しかけんなっ!」
女の子スパイいずみ「なにっ!凶暴!」
女の子スパイきらり「どうしたんだろう?」
女の子スパイまお「もしかしたら、『わるだ くみ』たちのあめをなめたんじゃない?」
女の子スパイのぞみ「そうかも。」
女の子スパイしおり「早く『わるだ くみ』たちをたおさなきゃ。」
みんな「うん!」
夜中にひとりで歩いている男の子をひとまずその場に残し、まずは『わるだ くみ』たちを探すようだ。
文 山口 莉子
(石巻中学校3年生)
挿絵 酒井 理子
(石巻西高校1年生)
※この物語の文と挿絵は作者の山口莉子さんが小学4年、酒井理子さんが小学5年の時に制作したものです。