松本産業株式会社xミヤザキケンスケ
松本さんは、石巻で不動産会社を経営している。東日本大震災で石巻の人たちの元気がなく、コロナウイルスで世界中の人たちの笑顔も少なくなっているので、みんなを元気にしたい、みんなで一緒になにかしたいと思った。
初めてミヤザキケンスケさんの作品を見た時、なんてパワフルなんだろう、と自然に笑顔になったそうだ。ミヤザキさんの絵のテーマは「スーパーハッピー」。ミヤザキさんの壁画は人々を幸せにしてくれる。「絶対にミヤケンさんに描いてもらおうと決めました」と松本さん。
壁画の内容はワークショップで決めた。小学生から大学生までの子どもたち、外国生まれの人、ずっと石巻にいる人もいれば、震災の時にボランティアで来たことがきっかけで石巻に住んでいる人など、13人が集まった。「みらいの石巻」をテーマに短い時間で絵を描いてもらったところ、明るい絵が多かった。海、川、クジラや魚、大漁旗、花、にじ、太陽、桜、笹かま、仮面ライダー、花火、人魚などいろいろなものが描かれていた。ミヤザキさんはそれらをもとに壁画をデザインした。制作には312人が参加し、2週間かけてできあがった。もちろん、松本さんも参加した。
「ひとつのことを協力してやるとみんなが笑顔になります。大きな壁に一つの絵をみんなで描いたら、みんなが仲良くなれるかな、石巻中みんながそうなるといいな、と思います」。松本さんは、壁画の前を通る人みんなが笑顔になる、元気になることを願っている。
取材・文・写真
酒井 朱理(石巻小学校3年生)