松島自然の家
(宮城県東松島市宮戸)
青く透明な美しい海と豊かな自然に囲まれ、縄文時代から人々が暮らしていた宮戸島。2017年にオープンした「松島自然の家」にはキャンプサイト、野外炊飯棟、運動場などからなる野外活動フィールドがあり、宮戸の自然を生かした多くの野外体験活動プログラムが用意されている。2021年に宿泊棟と体育館が完成予定だ。7月12日に開催された「アウトドア入門デイキャンプ」には、県内各地から約30人の親子が参加した。
所長の成瀬啓さんは子どものうちにたくさん自然体験をすると、自己肯定感や協調性が高く、粘り強い人になると教えてくれた。
「だから、子どもたちにはたくさん自然体験をしてもらいたいと思っています。自然に触れると、ものごとにはたくさんの見方があることがわかります。例えば、葉っぱの色は何色ですか?と聞かれると、みなさん『緑』と答えますが、実際に見てみると緑にもいろいろな種類があることがわかります。虫を捕まえて動きや形を観察すれば、家の中にいる時にはない発見があります。『自然はすてき』だと知ってほしいです」
成瀬さんは、そのような「自然のすてき」を見つけられるようになると、家族や友人、グループで体験に来た時、一緒に来た人の良いところすてきなところも見つけることができるようになると言う。「そうすると、人との関わりの中で、周りの人たちの良さを見つける力が身に付いていきます」
参加した子どもたちからは、「魚をさばくのが最初は怖かったけれど楽しかった」「新型コロナで友達と遊べなかったので、久しぶりに遊べてうれしかった」「火起こしは大変だったが楽しかった」などという声が聞かれた。
【体験できる6つの魅力】
☆自転車や寝袋などのレンタル品が安い!
テント泊は中学生以下無料
☆さまざまな方法で自然体験活動ができる!
シーカヤックやいかだ遊び、海苔すき体験ができる
☆アートを楽しむ!
小刀で竹を削り箸をつくる「マイ箸づくり」、自分で拾った貝がらや流木で作品を作ったり、サンドアートが体験できる
☆自然を楽しむ!
星空や月面の観察ができる
☆震災について考える!
宮戸島の地形を知り、東日本大震災の被害との関係を学ぶ「宮戸島防災ウォークラリー」、東日本大震災の体験談を語り部から聞くこともできる
☆災害時に食事がつくれるようになる!
災害時には電気やガスが使えなくなるので、炭で火を起こしたり食事を作ったりする体験ができる
【取材・文・写真】
小俣渓志郎(矢本第二中学校1年生)