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連載第1回 ポケふたと震災遺構 宮城を元気に

仙台市 七夕祭りがモチーフ

「ポケふた」とはポケモンの絵が描かれたマンホールのこと。ぼくが住んでいる宮城県には、震災の被害が大きかった15市町にある。仙台市のポケふたは、宮城県応援ポケモンの「ラプラス」と、願いごとポケモン「ジラーチ」の2匹、そのまわりには仙台七夕まつりのかざりが描かれている。ジラーチとは千年に7日だけ現れるポケモンで、頭についているたんざくに願いを書くとどんな願いもかなえてくれる。このポケふたは一番町商店街にある。

まだ残る震災の爪痕 旧仙台市立荒浜小学校

旧仙台市立荒浜小学校は明治6年(1873年)の開校で、仙台市中心部から10㌔程の場所にある。名前のとおり、海にとても近い。2011年3月11日に発生した東日本大震災で、荒浜と貞山堀から押し寄せた津波によって大きな被害を受けた。約800世帯が暮らしていた集落は、小学校を残してすべて流され、地域の子どもたちも減り、2016年に閉校した。
その後、震災遺構として校舎を公開し、津波の脅威や災害への備えの必要性を伝えている。校舎外周から1階、2階では、被災時そのままの状態で残されているフェンスや廊下、教室、被災直後の写真などから、荒浜小を襲った津波のおそろしさを知ることができる。4階の展示室には、津波到達時刻の15時55分で止まっている時計や3月11日と書かれたままの黒板があり、被害の様子や、全員が救助されるまで時間の経過が分かるようになっている。また、震災のことだけでなく荒浜地区の暮らしや荒浜小学校の歴史についても知ることができる。


▲津波が到達した時刻15時55分で止まっている時計。津波を被って汚れている


▲防潮堤から撮った写真。海から近いことが伝わってくる

【取材・文・写真】
阿部 壮汰(渡波小学校2年生)
阿部 匠之介(渡波中学校1年生)

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