自然の恵みに触れた
―金華山とエネルギーの旅2024―
金華山の電気のなぞ

2024/09/11

取材したこども記者

阿部 壮汰

阿部 竜ノ輔

髙橋 昇汰

2024年7月15日、「もっと知りたい地域のこと『金華山とエネルギーの旅2024夏』」(主催:石巻日日新聞社、協賛:東北電力)が開催され、大人と子ども31名が参加した。これは、地域のこと、地域を支えるエネルギーのことを知り、ともに考える企画として始まり、今回で9回目。今年、参加者は、船で金華山に渡り参拝した。


御番所公園から金華山へ

集合した石巻駅前を出発してバスが向かったのは御番所公園。牡鹿半島南東部の先端の高台にある。江戸時代に、外国からの船が来るのを見張っていた場所だ。東に金華山、南に網地島、田代島、北には石巻市街が見える。その奥に、天気のいい日は、塩竈や福島まで見えるという。この日はあいにく曇り空のため遠くまでは見えなかった。御番所公園から見える東の海は金華山沖と呼ばれ、世界三大漁場のひとつとして有名だ。あとの二つはカナダ沖とノルウェー沖。覚えておこう。

鮎川港から見える捕鯨船・第16利丸(展示船)。乗船して見学できる【撮影:高橋 昇汰】

金華山に行くには、鮎川港から船で15分、女川港からだと40分かかる。奈良時代に作られた万葉集の歌「すめろきの 御代栄えむ 東なる みちのく山に 金花咲く」から名をとって、金花山(金華山)と呼ばれるようになったそうだ。8世紀後半に金がたくさん取れ、奈良の大仏をつくっていた聖武天皇がこれを喜び、そのお祝いとして建てられたのが「黄金山神社」。3年続けて参拝すると一生お金に困らないと言われている。また、金華山は、青森県の恐山、山形県の出羽三山とともに東奥(とうおう)三大霊場に登録されていて、地元では、漁師たちが毎年漁に行く前に、たくさん魚がとれるよう願ってお参りする場所でもある。

金華山には人はあまり住んでいないが、鹿が約500匹、猿は約250匹いる。猿は人が入らない山の裏側にいてほとんど姿を見せない。海藻を食べているそうだ。

草を食べたり、くつろいだりしているシカを間近で見ることができる【撮影:髙橋 昇汰】

エネルギーについて考えよう

女川原子力PRセンターでは、発電のしくみを学び、実際に発電実験ができる。自分たちが発電所になってやってみると、どんなときも安定した電力を作り続けるのがとても大変なことがわかるから、ぜひやってみてほしい。

ところで、金華山には発電所はないけれど自動販売機や電気製品がある。離島のように電気を作っていないところには、どこからどうやって運んでいるのだろうか。東北電力㈱女川原子力発電所広報担当の小高恵太さんに聞いてみると、なんと海底ケーブルで運んでくるという。金華山と牡鹿半島の間は400メートルぐらいあるから工事や修理は大変だ。電気は大切に使わなければならない。家庭で簡単にできる節電方法について、小高さんに聞いたところ、「とにかくこまめに電気を消すことです。エアコンで節電したい場合は、衣服で調節したり、サーキュレーターを使用したりすることもよいでしょう。反対に、やってはいけないことは、一つの電源からたくさんの電気を使うタコ足配線。濡れた手でコンセントにさわることも絶対にやめましょう」とのこと。気をつけよう。

海のめぐみ笹かまぼこ

女川町にある蒲鉾本舗・高政「万石の里」では、笹かまぼこの手焼き体験ができる(要予約)。
笹かまぼこの焼きたてが食べられて、とてもおいしい。焼き方は動画で!

蒲鉾本舗・高政 女川本店 万石の里
宮城県牡鹿郡女川町浦宿浜字浜田21番地
TEL:0225-53-5411

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