被災地に勇気を与えた嶋 基宏さん
東北に戻ってきた気持ち語る

2024/07/11

取材したこども記者

阿部 壮汰

2018年まで楽天イーグルスのキャッチャーとして活躍した嶋 基宏さん。今はヤクルトスワローズのバッテリーコーチだ。2024年6月1日、楽天球場で行われた交流試合のため、コーチになってから始めて楽天球場に戻ってきた嶋さんにお話を聞いた。

嶋さんが宮城に来たら1番食べたいものは?「それはもう牛タンです!」と即答。

「なつかしいなぁという思いです。1塁側から野球を見ることがなかったので新鮮な感じもあり、改めていい球場だなと思います。」と嶋さん。東北の好きなところは、ごはんがおいしいところ、いろいろなことがぎゅっと詰まっているところ。住みやすいし、気候もいい。「1番は人のあったかさかな」と笑う。

東日本大震災が起こるまでは、あまり海沿いに行くことがなかった。震災後、変わり果てた被災地を見て、より東北や仙台を大切にしなければいけないし、野球選手としてできることをしっかりしていかなければならない、と感じたそうだ。

僕が生まれる前の話になるが、2011年、試合前のスピーチ「見せましょう野球の底力を!」は多くの人たちに元気や勇気を与えたと聞いて知っている。この言葉が生まれたのは、震災が起きてみんな大変で、いろいろなことを発信したり、テレビに出たりということがなかった時だった。「久しぶりに選手の気持ちや、今どう思っているのかをメッセージとして伝えなければならない場面だったから、あの言葉が生まれたのだと思います」と嶋さんは話す。多くの人に「あの言葉に助けられた」と言われ、言ってよかったと思っている。

野球を始めたきっかけは、小学1年生の時、2歳年上の兄が野球を始めたから。キャッチャーになったのは大学2年生からで、それまではずっと内野手をしていた。野球を頑張っている子どもたちにメッセージをお願いした。「いろんなこと、いろんなスポーツを経験してみて、最後にやっぱり野球が楽しい、野球が1番だと思ってくれたらいいですね。野球をずっと好きな気持ちで続けてほしいです。」

また東北に来てください!待ってます!!

【取材・文】阿部 壮汰(渡波小学校6年生)

こども記者:

ページのトップへ戻る