2026/05/11
石垣 颯馬
斎藤 椛
千葉 倖史
みなさんは雄勝町(石巻市)にある「海岸線の美術館」を知っていますか?東日本大震災の被害を受けた雄勝町には、高さ9メートルの防潮堤が3㌔にわたって建てられました。その防潮堤に壁画をかいている彫刻家の安井 鷹之介さんにお話を聞きました。
安井さんは東日本大震災の被災地に来た時のことを忘れない。「ふと足元を見たら、“かんな”が落ちていたんです。」彫刻家の安井さんは、なにかつながりを感じたという。

彫刻家 安井 鷹之介さん
その後、縁あって雄勝町の防潮堤に壁画をかくことになった。壁画に使うペンキを提供したのは石巻市にある協立塗料㈱。同社会長の尾形 和昭さんに、「ぜひ、うちの壁にもかいてよ」と言われたことがきっかけで、尾形さんの会社の倉庫の壁に壁画をかくことになった。
今回のテーマは「ペール缶のような港を覗いて」。海とペンキをかけあわせたような作品だと安井さんはいう。この壁画をかくために、安井さんは、毎日2枚のはがきに絵をかいている。主に石巻の人々の生活や風景だ。その数は1500枚ぐらいになった。
今回の壁画には、倉庫の壁に残っている津波でできた傷をあえて残した。震災の恐ろしさを伝えるためだ。「この作品は今日完成させる予定です。壁画は朝と昼、光のある時間と天気のいいときしかかけないので、制作の時間が限られてしまうことが大変です」と安井さん。今回の作品は10日ぐらいかかった。雄勝の壁画は1か月ぐらいかけてかいたそうだ。「作品は自分がかきますが、準備はみなさんに手伝ってもらいます。自分だけでなく絵を見るいろいろな人たちの気持ちを想像しながら、まわりの風景や人々の暮らしを考えながら絵をかいています」。壁画は大きいからかくのが大変。高いところでは落ちたりしないように集中しなければならない。でも、安井さんはもっと壁画をかきたいという。

完成した壁画「ペール缶のような港を覗いて」(協立塗料株式会社 石巻市三ツ股) 写真提供:石巻日日新聞社

中央のでこぼこが津波の傷あとだ。そのまま作品に活かしている。
「一筆でも描き始めると体がうまくかく感覚を覚えていたり、脳が次はここ!次はこっち!と指令を出してくれるので、うまくいきます。自信とは精神的なものからくると思われがちですが、自分は身体的なものからくると思っています。かくごとにスピードがはやくなっています。これからもたくさんかけます!」
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【取材・文】石垣 颯馬(赤井小学校6年生)、齋藤 椛(鹿妻小学校6年生)、千葉 倖史(蛇田小学校6年生)