今回の石巻日日こども新聞のテーマのひとつ、「復興の今」から石巻を考えてみたときに、仮設住宅のことが気になった。そこで、石巻市の仮設大橋団地自治会の山﨑信哉会長に取材した。
仮設住宅の自治会長の役割とはどんなことでしょうか?
山﨑さん いろんな価値観・習慣を持った人達が集まっている場で、安全に楽しく生きられるような最低限のルールを設けて、みなさんに協力を求めたり、市や県への要請をまとめて要望したりするのが自治会長の役割です。
山﨑さんの生活は震災前と震災後でどのようにかわりましたか?
山﨑さん 震災前は平穏に暮らしていました。震災後は仮設住宅での居住環境です。
仮設住宅に住んでいて、困っていること、不満はありますか?
山﨑さん 行政側にやっていただく面と、住民独自に努力しなければならない面がありますが、大きく分けて、防災・防犯と環境整備です。ゴミ捨て場だったり、仮設住宅が設置されているエリアの駐車の問題だったり…。
大橋地区に小学生は何人ぐらいいますか?
山﨑さん まだ、年齢別のデータはまとめてないですが、集会所でみかけるこどもは20人くらいです。
こどもたちはどこで遊んでいますか?
山﨑さん 仮設住宅の部屋は狭いですから、集会所が遊び場です。どなたでも利用できるようにしています。その集会場にボランティア団体などが来てくれて、遊具と遊び場を提供していただいています。それを楽しみにしているこどもたちが多くて、足音をたてて暴れ回っていますね。仮設住宅は床が1枚で続いていて足音が響きますから。これはこどもたちの健全な姿だと思います。
2、3年後、どうしていたいですか?
山﨑さん 一応契約上では2年契約です。その2年でみなさんの行く所が決まるかどうか疑問です。仮設住宅に住んでいる方々は、どんどん去って行くわけですから、短い間でも「いいふれあいだったな」と思って過ごしてもらいたいというのが今の目的です。早く安心できる所に住んでほしいですね。
松浦 美充(住吉中学校2年生)、木村 ひな子(大街道小学校6年生)