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小渕浜のカキ

ニコニコ笑顔の木村さん

 石巻市の牡鹿半島にある小渕浜に木村雅光さんを訪ねた。木村さんは会社勤めをしていたが、25歳で退職し、お父さんといっしょにカキの養殖を始めた。もう10年になる。
 カキの養殖は、まず海水を引き上げマイクロスコープで検査し、すごく小さいカキの「赤ちゃん(タネ)」を集めるところから始まる。これをホタテのからに付着させたものをロープで結び、海に沈める。カキ養殖は天候など自然に左右されやすい。海が荒れると簡単にタネが落ちてしまう。木村さんが育てているカキは2年ものだが、場所によって育てる年月が異なるそうだ。
 カキむきは9月末から10月上旬に始まり2月ごろまで続く。木村さんのところは6人が働いている。カキむき40年のベテラン、石森悦子さんは、目にもとまらぬ早さでカキをむいていく。一日に約60㎏ものカキを収穫する木村さんは、外見だけでカキのできを見極めることができるそうだ。こうして、むかれたカキは、念入りに、丁寧に洗われて出荷される。 
 カキは栄養豊富なので「海のミルク」と呼ばれている。木村さんにおいしい食べ方は?と聞くと、「特別なものではないので、普通に何にでも使います。みなさんがお肉を食べるのと同じ感じです」。最後に、「カキにひとこと!」とお願いすると、笑いながら、「おいしくなってね☆」と答えてくれた。

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