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南浜地区の今と未来 ~後編~

私たちの描く未来の南浜地区

南浜地区の未来のために私たちができること
 2014年10月18日と11月29日の2回にわたり、「石巻市南浜地区の未来をみんなで考えるワークショップ」が開催された。まず、グループにわかれ、住民のみなさんの話を聞きながら、南浜地区の自然、神社、お地蔵さんなどを調査するフィールドワークを行った。
 次に、フィールドワークで撮った写真をもとに、それを見てどう思ったのか、それが何に活かせるのか考えた。そして、未来の南浜にできたら良いと思うものを、粘土や折り紙、絵や図を使い表現した。
 未来の南浜地区を漢字1文字で表現する取り組みも行った。南浜地区に賑わってほしいから「賑」、自分たちの手で創っていく地区になってほしいから「手」、みんなの声が飛び交う場所になってほしいから「声」、震災のことを後世に伝えていける場所になってほしいから「伝」、明るい場所になってほしいから「明」など、多くの意見が出た。
 そして、具体的にどんなものができたら良いかグループごとに話し合った。世界のみなさんが訪れる「鎮魂の場」、たくさんの人が訪れる「いこいの場」、普段は運動施設、文化センター、レストランやカフェなど、遊べてイベントもできるみんなが使える場としての「ふれあいの場」で、いざというときには「避難の場」になるなど。
 これらの施設運営や管理は、市民の手で行う、太陽光や風力など環境にやさしい発電方法を利用する、湿地で自然と生き物と触れあえるようにする、スポーツができる広いグラウンドをつくるなど、次々にアイデアがでた。東日本大震災の被災記録、亡くなった方々のお名前、震災前の南浜地区の地図などを記した石碑を建てるという意見も出た。
 ワークショップに参加した人だけでなく、たくさんの市民の意見を聞き取って、南浜地区が、世界と後世に向けて、震災を伝えていく場所になってほしい。

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