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未来に引き継ごう桜の目印 ここまで逃げよう!

釜小のこども記者菊田陽菜さんが作った曲を歌ったあと、ピンクの風船を飛ばした

 2015年3月10日、釜小学校で「桜3.11学校プロジェクト」が行われた。これは、東日本大震災で大きな被害を受けた青森、岩手、宮城、福島の東北4県の海の近くにある学校に桜を植える活動だ。桜は、また東日本大震災のような津波が来たときに、そこまで逃げれば安心だという目印にするために植えている。
 桜の植樹は今回で9回目になる。このプロジェクトでは、アートを通じた心の復興を目的に、植樹の他に、毎回アートワークショップが行われている。釜小では、仙台在住の現代アーティスト、門脇篤さんが、平成26年度の5年生75人といっしょに、体育館に「桜色の虹」をかけた。これは、ピンクの毛糸で虹をかけるというもの。門脇さんは、「東北地方の3月は寒いので、まだ桜が咲きません。だから、ピンクの毛糸で桜の虹をかけて、桜が満開なところを想像してもらいたい、それがアートの力です。」と話した。
 このワークショップのあと、桜の植樹をした。桜を植えた時、先生たちも生徒たちも本当にうれしそうだった。校庭にはほとんど木がなかったからだ。その後、全校生徒一人一人が風船に好きなことを書いて、植えた桜の前で空に飛ばした。
 参加した児童のひとりは「天国にいる友達も喜んでいると思います」と言っていた。

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