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大原小学校 Google に行く!

グーグルのみなさんと大原小学校の子どもたち

 2013年7月29日、石巻市立大原小学校の5年生と6年生、9人がGoogle本社(東京都港区)に招かれ、社内を見学したり社員のみなさんと交流したりし、翌日は、日本科学未来館(東京都江東区)を見学した。
 Google(以下、グーグル)はインターネットで私たちの調べもののお手伝いをしてくれる会社だ。インターネットにはたくさんの情報があり、必要な情報をみつけるのは大変だ。それを整理して探しやすくしてくれているのがグーグル。グーグルの社名の由来は「googol」(グーゴル、10の100乗、1のあとに0が100個続く数)で、すごくいっぱいあるという意味だそうだ。
 最初、アメリカの2人の学生が勉強の延長でしていたことが発展してビジネスになった。オフィスはなかったので、知り合いの家のガレージで始まった。私たち小学校5年生が生まれた2002年ごろから会社が大きくなり、今では世界中に4万人も社員がいる。スーツやネクタイの人は誰もいなくて、みんな楽な格好だけれども、自分のこだわりをもって仕事をしている人たちだ。
 東京・六本木の高層ビルにある会社の中を見学させてもらった。「会社」と言えば、スーツとネクタイの人がパソコンに向かって真剣な顔で仕事をしているところを想像していたけれど、グーグルの社内は全然違っていた。卓球台があったり、廊下にはお面やちょうちんが飾ってあってお祭りのようだったり、会議室の名前が山手線の駅名になっていたり、銭湯の富士山の絵があったりで驚きの連続だった。
 また、グーグルはインターネットで、地図とその場所の実際の写真を見る事ができるサービス、ストリートビューも提供している。自分の家を調べてみたら、震災前の写真が載っていて、家と津波で倒れた庭の梅の木も写っていて懐しくなった。富士山のストリートビューがあったので、どうやってとったのか聞いてみた。パートナーシップ担当の山崎志信さんは、「富士山にはリュックサック型の18キロもあるカメラを背負って登りました。今後は人が行かないと入れない場所に行って、とにかくみなさんがびっくりするようなところも見せたい」と言っていた。
 参加した日野翔貴さん(6年生)は、「参加する前は、人を助ける仕事、消防士のような公務員になりたいと思っていたけれど、グーグルで働いてみたくなりました」。マンガ家になりたいと思っていた松川恵一さん(6年生)は「日本科学未来館に連れて行ってもらって、将来の夢が変わりました。星や科学のことをもっと知りたいです」と言っていた。このツアーに参加する前と後で大原小学校のみなさんの気持ちには変化があったようだ。

取材・文:酒井 理子(門脇小学校5年生)、松林 拓希(蛇田小学校6年生)

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