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「オラッチェ」は丹那の小さな王国

「第7回被災していない僕たちが頑張る!」、今年も開催
3月11日、静岡県田方郡函南町にある「酪農王国オラッチェ」で、東日本大震災チャリティーイベント「第7回被災していない僕たちが頑張る!」が開催された。会場では、子どもたちがラベルをデザインした「木の屋石巻水産」の缶詰セット、石巻市雄勝町の「喜昆布商店」の無添加とろろ昆布も販売され、約1時間で完売した。
酪農王国オラッチェは、牛の飼育や動物とのふれあいを体験できるところ。静岡県東部、富士山のふもとに位置する丹那盆地では古くから酪農が行われてきた。豊かな環境で育てられた乳牛からは質のいい牛乳ができる。ここには、「丹那牛乳」というブランドがあり地元の自慢だ。オラッチェは、「食の安全と安心」をテーマに、「酪農家」と「消費者」、「都会」と「農村」が交流する場所として1997年につくられた。小さな酪農王国だ。
オラッチェでは、毎月季節にあったイベントを行っている。一番大きなイベントは、夏に開催する「とうもろこし畑の巨大迷路」。これまでに14回行われ、入場者総数は20万人を超えた。今年も7月21日にオープンする。
他にも地元で採れた野菜の販売や、食材を使ったイベント、地ビールのイベントなど、地域を巻き込んで、食をテーマにした取り組みを多数行っている。イベントに来る人たちは、おいしいものや楽しいことを求めてやってくる。そこで地元の農産物や地元に昔から伝わることをアピールすれば、地域の活性化にも繋がる。オラッチェの西村悟さんは、「自分たちにとって当り前のこと、当たり前の物も、地域の外では当たり前でないかもしれません。地域の外に出ない情報が商品になるのです」と話す。
オラッチェにはレストランがあり、オラッチェ農場で育った野菜や、丹那の乳製品を使った料理を味わうことができる。シェフの井上修さんは、以前、熱海のホテルに勤めていて、定年退職後、招かれた。井上さんは、丹那のいいところを「空気がおいしいことと、のんびりした暮らしがあるということですね」と話す。丹那は豊かな自然に囲まれた地域。そんな丹那だからこそ、料理の材料になるおいしい野菜や牛乳ができる。

小枝と里奈のおすすめメニュー!

濃厚な丹那牛乳で作られたクレームブリュレ!
みなさんもオラッチェを訪れた際にはぜひ召し上がれ!

クラムチャウダー開発中
レシピ制作:小川 正道
フランス料理で、三島・伊豆の四季を描くアーティスト。レストラン「gawaMishima」のオーナーシェフ
「被災していない僕たちが頑張る!」発起人
gawaMishima
静岡県三島市北田町1-13
☎055-972-5040
https://www.gawamishima.com

【取材・文】齋藤 小枝(湊中学校3年生)、丹野 里奈(石巻中学校1年生)

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