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「レインボー・バード」を制作して 1000年後の住中生に送る私たちからのメッセージ

完成した作品を囲む、麻由さんとアート部のみなさん

 ロンドン在住のアーティスト麻由さん(※1)が、私たち住吉中学校の生徒に元気をだしてもらうため、ワークショップを開いて、私たちと作品を制作してくれた。作品は学校に寄贈され、職員室の横に展示されている。
2012年12月
 ロンドンにいるアーティストがワークショップを開いてくださると聞いて、「なにをするのだろう?」と思った。テーマがレインボー・バード(※2)と聞いて、「絵を描いたりするのかな?」と思った。虹色の鳥をイメージしたけれど、実際に描くのは難しかった。
2013年3月
 ワークショップの日、作品の制作をしている「アーティスト」という人に初めて会った。そして、「服をつくる」と聞いて、予想もしていなかったので驚いた。でも、楽しそうだなとも思った。みんなで、オンワード樫山仙台支店のみなさんが寄付してくれた服を切ったり貼ったりして、自分が思っている「レインボー・バード」をつくった。それはとても楽しく、完成したときには達成感を感じた。そして、体育館で集合写真をとった。でも、それがどのような作品になるのか分からなかった。
2013年7月
 作品ができて、麻由さんが来ると先生に聞いて、すごく楽しみにしていた。作品を見て驚いた。自分たちの写真が作品になっていたからだ。麻由さんがどういうやり方で作品を制作しているのか全く想像ができていなかったので、自分が作品の一部になっていたことに感動した。学校の友達に「どうやってつくったの?」と聞かれると少し恥ずかしいけれど、自分が作品になったことを誇りに思っている。
※1
 麻由 ロンドン在住の現代美術家。東京都出身。
ウェブサイト 
http://m-a-y-u.com/
※2 
 レインボー・バード:麻由の造語。雨のあとにかかる虹(レインボー)は「希望」、羽ばたく鳥(バード)は未来へのメッセンジャー。1000年に一度と言われる東日本大震災の記憶と希望を未来に伝える存在をイメージした。

取材・文:杉山 みいな(住吉中学校3年生)、写真:千葉 拓人(東松島高校3年生)

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