お寺のお坊さんは、お葬式など、人が多勢集まるときに、みなさんのお世話をするのが仕事だ。石巻の渡波にあるお寺、法音寺の住職・谷川正明さんにお話を聞いた。
東日本大震災の地震が起きた後、谷川さんは津波が来ると考えた。お寺にたくさんの人たちが避難して来ると思い、すぐにお世話をする準備をした。今回の震災を経験して、もっと大勢の人が高いところに避難できるように、もっと車をとめられるよう場所を整備しているそうだ。
石巻で好きな場所は「海」。冬はかき、夏はかつおなど、四季折々の海のめぐみも好きだ。でも、谷川さんが大好きなのは石巻の方言。身近な研究材料だし、石巻のものを大事にしたいと思っているので、大学の頃から研究を続けている。一番好きな方言は「いずい」。石巻の人なら誰でも分かる言葉だけれど、谷川さんは「標準語では絶対に表せない独特の言葉だと思います」と言う。「いずい」の意味は、「なんだか居心地が悪い感じ」で、石巻地方ではとてもよく使われる。
趣味はクラシック音楽を聴くこと。お寺でコンサートも行っている。次回のコンサートは5月。楽しみだ。