弁護士 佐藤大和さん
次世代に伝えたいこと
私の夢の一つは弁護士になること。どんな勉強をしたらいいのだろうか。「ずるい暗記術」(ダイヤモンド社)を出版した石巻出身の弁護士、佐藤大和さんにおすすめの勉強法についてきいてみた。
佐藤さんはレイ法律事務所(東京都文京区)の代表弁護士。石巻市湊地区の出身だ。子どものころは勉強が苦手だった。「小学校5年生まで九九が言えませんでした」と佐藤さん。湊中学校から石巻高校に入ったけれど、試験はいつもダントツのビリ。2回浪人して、やっと三重大学の人文学部に入学した。
大学で献血推進サークルの部長だった佐藤さんは、研修でたくさんの子どもたちと出会い、「子どもたちの笑顔を守りたい」と思うようになった。これが弁護士になるきっかけになったそうだ。法律の勉強を始めたのはそれからだ。
「勉強は大切ですが、実は、勉強法がもっと大切です」と佐藤さんは言う。佐藤さんはそのことを「ずるい暗記術」という本に書いた。「自分にあう勉強法を見つけるのが一番です。嫌な方法で勉強しても身につきません」。答えを最初に見て、どうしてそうなったのかを考えるのも一つの方法だし、音楽を聴きながら勉強するのが好きな人もいれば、図書館のように静かな場所のほうがあっている人もいる。ピアノなら、弾く練習だけでなく指を鍛えることも大切だ。
それから、短時間で結果を出せるのがよい、と佐藤さんは言う。学校のノートはすべてをきれいに書くと時間がかかるけれど、あとで思い出すためのメモのように書けば時間はかからない。一度に覚えられなくても、毎日短い時間、寝る前などに、本やノートをペラペラと全体的に見るというのも一つの方法だ。これは佐藤さんが好きな勉強法という。
佐藤さんは子どもたちの笑顔を守りたいと考えている。「笑顔で生きること、人生を楽しむ努力をすること、人とつながるための人間力を身につけて、次世代の子どもたちに笑顔で伝えられるようになってください」と話していた。
【取材・文】
阿部 明香里(蛇田小学校5年生)