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アートは時を超える

日比野克彦さんと制作したみなさん 写真提供:一般社団法人チームスマイル

 「仙台PIT※」は2016年3月11日にオープン予定のライブハウス。心の復興を目的に作られている施設だ。1月24日、アーティストの日比野克彦さんと一緒に、その壁画デザインを制作するワークショップが行われた。
於:仙台市太白区文化センター|主催:一般社団法人チームスマイル|※PIT:Power Into Tohoku の略

 日比野さんは1958年生まれ、岐阜県出身のアーティスト。仙台PITには、新しい東北の文化が生まれる場所になってほしいという思いが込められているということから、今回の壁画テーマは「夢をつなげよう」。およそ100人の参加者が画用紙に折り紙をちぎって貼り、夢を表現し、全部つないで大きな絵にするという作品だ。日比野さんは、参加者と会話を楽しみながら、制作に取り組んだ。
 「世界で1番古いと言われる2万年前に描かれた絵があります。アートには時間を超えて描いた人の気持ちを伝える力がありますから、東日本大震災の記憶を伝えるために、絵はとても大切だと思っています」と日比野さんは言う。作品を作る時、好きな色や好きな形、手触りなどを自分の中で記憶したり、集めたりして、組み合わせる、そうすることで、新しいひらめきが生まれそうだ。
 参加した小学4年生の和泉歩花さん(仙台市)は、「みんなの作品とつなげるところが難しかったです。将来、犬を飼って散歩するのが夢で、それを表現できて楽しかったです」と話していた。

【取材・文】酒井理子(門脇中学校1年生)

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