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被災していない僕たちが頑張る!静岡から宮城へつながる「恩」

私たちも石巻の紹介をした。左が小川さん、右後ろが西村さん。

 3月13日、静岡県函南町で、東日本大震災チャリティーイベント第5回「被災していない僕たちが頑張る!」(主催:gawa Mishima小川 正道、酪農王国オラッチェ)が開催された。私たちを応援してくれているみなさんへお礼をするために参加した。
 会場の酪農王国オラッチェ(静岡県田方郡函南町丹那)は、牛、馬、ロバ、羊、ウサギ、アヒルなどの動物たちと遊べる牧場。この日は、東日本大震災の被災地を応援しようと約40の飲食店などが集まり、ワークショップやステージパフォーマンスが行なわれた。イタリア料理を提供していた中村俊介さんは「被災地のために何かしたいと思い参加しました。これからも応援しています!」と話していた。
 主催した小川さんはフランス料理のシェフ。魚料理が得意。自分の料理を食べて笑顔になるお客さんを見るのが幸せ、と話す。「テレビで東北の人たちが命がけで生きていることを知り、自分の作った料理の力で義援金を集めたいと思いました」と小川さん。去年のイベントで集めた義援金は石巻日日こども新聞に寄付してくれた。酪農王国オラッチェの西村悟さんは「被災地のみなさんと交流をして、友達になって応援したくて寄付しました」と話す。小川さんも西村さんも、石巻日日こども新聞を楽しみにしてくれているそうだ。
 小川さんは「恩送り」という言葉を教えてくれた。それはいただいた「恩」を返すのではなく、次の人へ送るという意味だ。「とても大変なことが起こったけれど、被災していない僕たちがこのイベントを続けることで、あの日のことを忘れないように、困っている人がいたら助け合うことを忘れないようにしたいです。私たちに恩を返す、とは思わずに、他の人に恩を送ってください」と話してくれた。小川さんたちは熊本地震の被災地も同じように応援している。

【取材・文】齋藤小枝(湊中学校1年生)・丹野里奈(山下小学校5年生)

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