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「ほっとする」ほっとスペース石巻 東郷智恵美さんに聞く

取材を受ける東郷智恵美さん

 「ほっとスペース石巻」は、中高生を対象に作った、家と学校以外の子どもの居場所だ。子どもたちはここで勉強したり、遊んだりして過ごしており、地元ではその活動に期待が寄せられている。主宰する東郷智恵美さんに話を聞いた。
 東郷さんは茨城県出身。ボランティアとして石巻に来た。子どもたちに話を聞くと、学校もまだ再開しておらず、勉強もままならない状態ということを知り、昨年6月、同スペースをオープンさせた。
 ボランティアサポーターが子どもたちに勉強を教えている他、お寺での夏の合宿、ボランティアのみなさんへの「ありがとうミサンガ」づくり、クリスマスパーティ、節分の日には食パンを使った恵方ロールづくりなど、子どもたちが参加できるイベントを行っている。
 「子どもたちに、家や学校以外にほっとできる場所があったらと思い立ち上げました。みんなと遊んだり、笑ったりして、元気をもらえること、ほっとスペースがあってよかったとたくさんの人に応援してもらえることが何よりうれしい」と語る東郷さん。
 「ほっとスペース石巻に来ている子どもたちには、いろいろな大人や子どもたちとの交流を通して、こういう生き方もあるんだなど、たくさんのことを吸収してもらえたらうれしい。『ほっとする』ぐらいの気軽な気持ちで来てほしい」とその思いを語る。
 とはいえ、今後の運営費やスタッフ確保の面で不安も抱えている。こうした子どもたちのためのスペースを地域がいかに大切にしていけるかが、石巻の復興、特に子どもたちの将来にとって、重要となってくるのではないだろうか。

阿部 つばさ(石巻中学校3年生)

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