土井正弘さんは、東松島市矢本町で生まれ、矢本小学校(現・矢本東小学校)を卒業した。大学では文学部に入ったが、教員免許をとるために自分の母校で教育実習をした。「その時、教えることが楽しいと分かりました。先生になって、どうしたらみんなと楽しく勉強できるか考えることは、すごくやりがいがあって、毎日学校に来るのが楽しみですよ」。今は、第23代目の釜小学校の校長だ。
釜小は明治6年(1873年)門脇小学校の分校として誕生し、昭和21年(1946年)に釜小学校になった。昔は田んぼの中にあったが、今は住宅に囲まれている。釜小の1番よいところは、「あいさつです。それから、生徒のみなさんが素直で心が優しいところ。人なつっこいです」。東日本大震災のときは、雄勝小学校の校長だった。命を大事にしなければならない、いつなにが起こるか分からないから、生徒と先生の命を守るために、もっともっとがんばらないといけないと考えている。
今、釜小の校庭には木がほとんどない。東日本大震災で海水が入って、塩で花や木が全部だめになった。校庭の除塩が済んだのでもっと花を植えたいと考えている。
「学校に花があると、楽しいし、きれいだし、気持ちが和らぎます。心が豊かになります。学校といえば桜です。桜の木を植えたいですね」と話していた。