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絆をテーマに花いっぱい運動

花壇を見守るように「がんばろう!石巻」

 門脇中学校1年生は、11月7日から総合学習の時間に「花いっぱい運動」に取り組んでいる。津波と火事をうけて、今はもう使われていないさみしく悲しい門脇小学校の校庭を少しでも明るくするために花壇をつくる運動だ。ところが、門脇小学校に工事が入ってしまったため、校庭には花壇をつくれなくなってしまった。私たちは「絶対に被災地を明るく元気にする!!」という気持ちだったので、門脇町にあったラーメン店「味平」の駐車場に花壇をつくらせてもらうことになった。
 花壇づくりは草抜きから始まり、みんなで耕してガレキの中から探してきた石を積むところまで行った。これからいろいろな花の種を植える。種は、「日本種苗協会」や「花と緑の力で3.11プロジェクト」などから頂いたもの。ボランティアのみなさんたちも花壇づくりを手伝ってくれた。本来植えるはずだった門脇小学校には、私たち一人ひとりが植えたプランターをプレゼントすることにした。門脇中学校には、門脇小学校だけでなく大街道小学校の生徒も入学する。震災の時に地域がお世話になった御礼に、大街道小学校にもプランターをプレゼントすることになっている。私たちが思いをこめて植えたので大切に育ててほしい。
 門脇中学校1年生の千葉遥加さんは「門脇町の一部分だけでも花を植えて少しでも明るい形式できたらいい」と言っていた。私も同じ気持ちだ。花が咲いた花壇の近くを誰かが通った時、そのひとが少しでも元気な気持ちになるように、私たちの気持ちがこもった花壇をつくりたい。
 花壇のテーマは「絆」に決まった。話し合った結果、女の子と男の子が手をつないで、手と手の間からハートが出ているデザインに決まった。
 花壇の花は、来年の4月中旬から5月中旬まで咲く予定。みなさん、ぜひ、見に行ってください。

取材・文:木村 ひな子(門脇中学校1年生)

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