千葉拓人さんは、東日本大震災後、見ている風景を残したくて写真を撮り続けていた。残さないといけないと思った。ところが、それを世の中に発表する方法がなかった。2011年の12月ごろ、石巻日日こども新聞ができると聞いて、写真でできることがあればと思い参加することにした。こども記者の仕事では、「第2回東北子どもまちづくりサミット」の取材が一番楽しかった。(第2号掲載)これからは撮った写真を地域の外にどんどん発信していきたいと考えている。これからやってみたいことはどんなことか聞いてみた。「世界中の子どもたちは何をしているのかを写真に撮りたいです。みんなと同じくらいの子がどんなことを考えているのか、どんな生活をしているのかを知ってほしいと思います」。今までで一番うまく撮れたと思うのは写真展「ツタエル」(※)で発表した大きな焼却炉の写真。それは震災のがれきを燃やすために作られた焼却炉で、今は役目が終わって取り壊された。一番好きな作品は「笑えるって素敵なこと」という写真。これも写真展「ツタエル」で発表している。
いま使っているカメラに名前をつけるとしたら「6号機」。6台目だからだそう。カメラの手入れで気をつけていることは、中にゴミが入らないようにすることと、レンズに傷がつかないようにすること、そして、愛情をこめて丹念に掃除をしている。今、ほしいカメラは50年―80年前のフィルムカメラ。その年代で一番ほしいのは、ハッセルブラッド。レンズが命のカメラだそうだ。これからは、立派な大人になるために勉強したい。写真展のこともがんばりたいそうだ。