2013年3月24日、石巻市と女川町の子どもたち12名が横浜市のハウススクエア横浜で開かれた「ミニヨコハマシティ」(19歳以下の子どもたちがつくる子どもの町、主催:NPO法人ミニシティプラス、NPO法人 I loveつづき)に招待された。その様子を取材した。
「ミニヨコハマシティ」は、大人は口出し禁止で、19歳以下の子どもたちの自由な発想で作られている。町には、飲食店やアクセサリー店、様々な物に変身できるなりきりコーナーなどがあり、子どもたちは、この町だけで使える「ミニヨン」というお金を使って買い物をする。町の中には子供銀行があり、ミニヨンがなくなったら銀行で借りることができる。また、アルバイトをするとミニヨンを稼ぐこともできる。アクセサリー店の佐野さん(11歳)は「店にお客さんが来ないと商品が売れないので困る。逆に、お客さんがたくさん来ると忙しくなり、品切れになる可能性があって、急いで商品をつくらないといけない。店員は大変だが、自分がつくったものが売れるとうれしい」と言っていた。
ミニヨコハマシティに遊びに来た伊藤さん(11歳)は、「将来の参考になる。父母の苦労がすごく分かった」と話した。招待された女川町の高橋さん(13歳)は、「大人の力を借りないでこのような町をつくるなんてすごい。アルバイトもした。少し大変だったけど、思った以上に面白い」と語った。
私たちがつくっている石巻日日こども新聞を「つづきジュニア放送局」で紹介し、会場が盛り上がってきたころに、プロレスラーの蝶野正洋さん(50歳)がゲストとして登場。大人も子どもも大興奮した後、新市長が発表された。
選挙で市長になった百崎さん(13歳)は、「113票も票が入り、びっくりした。みんなの意見を取り入れて街をつくっていきたい」と抱負を話した。
ゲストの蝶野さんは、「横浜の子どもたちは、のびのびしていて本当に元気だ。石巻と女川の子どもたちは震災から2年が過ぎても、つらいことをたくさん思い出すかもしれない。子どもたちの力が夢につながるから、自分の夢を持って、しっかりかなえよう」と優しいメッセージをくれた。
今度は、みなさんに、ぜひ、石巻に来てほしい。私たちも横浜の子どもたちに負けないくらいの石巻パワーを出そうと思っている。
取材・文:木村 ひな子(門脇中学校2年生)