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みらいの金華山 第十二回

みらいの金華山

 「囲まれてしまった。ひとまず隠れるとしよう。恩人に会いたいからな」とサルキは言い、あわててものかげに隠れた。すると「あっ!そういえば金華山に行く方法がある。金華山に行くために、初代ボスザルの猿蔵さんがつくった『キンカサバ列車』という列車があるんだ!」とサトルが叫んだ。
 「で、その金庫カバ列車はどこに行けば乗れるのかい?」とサルキ。「金庫カバじゃなくてキンカサバだよ。列車しかあたってないじゃん。とりあえずいいや。キンカサバ列車は10本あって、そのうち9本は、網地島、田代島、金華山を結んでいる。で、残りの1本がカラフルに光り輝くオスのキンカサバの列車なんだけどそれはボス専用なんだ。ボス専用列車は代々伝わるボスの歌を歌うと迎えに来てくれる。今からボスの歌を歌うよ!」とサトル。
 「ちょっと待ってくれ。ボス専用列車じゃ、このパトリック・マイケル・ウィルソン・ヘイル・スミス・ショーン・エルビー・ジョンソン・メッシ・ジョージ・サルキ様が乗れないじゃないか」とサルキがサトルの話をさえぎって言うと、「付きそいっていえば大丈夫でしょう。では、聴いてください。ボスの歌!ぼーくがーボスっ!みんなーのーボスっ!…」とサトルが急に歌い始めた。
  ・ ・ ・
 歌は約30分続いた。そして、2匹がそーっとものかげから出ると水面に線路があるではないか!そして、遠くからやって来るキンカサバ列車が見えた。2匹は列車に乗った。

【文】小野愛和(青葉中学校1年生)
【絵】山田暖歌(青葉中学校1年生)

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