屋敷の門を開けると、中はとてもきらびやかだった。
「おいおい、これはなかなか手に入らないものばかりじゃないか。俺様の屋敷に無いものばかりだ…」とサルキが独り言を言っていると、階段からサリオがおりてきた。
「おぉ、だれかと思えばサトルじゃないか」
「お前、なんでこんなことをしたんだよ!」とサトルがたずねると、おどろくべき答えが返ってきた「それはお前のためだったんだ!」
「え…。ぼくはてっきり、ボスザルになれなかったからだと…。」
「ボスザルになれなかったのはくやしいけど、また挑戦すればいい。俺は、お前を1人前のボスザルにしたいから協力してくれとあるサルにたのまれたんだ」。
「それはだれなんだ?」
「ダッチャルさんだ」
サリオが答えると、「な〜んだって〜!?俺様の恩人ダッチャル3世さんだと〜!?」と今度はサルキがおどろいた。
「お前はだれだ?」とサリオがサルキにたずねる。
「長い名前だから、みんなからはサルキと呼ばれている。君もそう呼んでくれたまえ」
「おう」(長い名前ってどのくらいの長さなんだ?)
「話は終わったかい?」とどこからか声がした。
「この声は…」。
文 小野 愛和(青葉中学校2年生)
絵 酒井 圭佑(石巻小学校5年生)