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雄勝硯のなぞをさぐる

明神山の雄勝石に座る髙橋頼雄さん。後ろはすべて雄勝石

雄勝小学校の5年生3人が明神山(石巻市雄勝町)に行きました!
 雄勝の自慢の硯。雄勝硯生産販売協同組合の髙橋頼雄さんにお話を聞いた。
 雄勝石は黒色堆積粘板岩。英語では「スレート」と呼ばれる。他の硯用の石と比べてつるつるしていて黒みが強いうえに、あまり固くないので加工しやすい。今から2億5千年前の地殻変動で海底のどろが隆起してできた。昔はいろいろなところで採れたが、今は雄勝町の明神山でしか取れない。雄勝石がいつ見つかったかは不明だが、硯が作られ始めたのは室町時代。今から600年以上も前のことだ。
 硯を作るには、まず、石を運べる大きさに切断し、運ぶところから始まる。運んだ石をカットし、彫り、最後に磨いて仕上げる。 「1番大変な作業は、山から石を採ってくること、そしてそれを彫ることです」と髙橋さんは言う。硯を上手く彫れるようになるまで、昔は10年ぐらいかかったそうだ。1個を作るのに3日はかかる。今、雄勝で硯を彫っているのはたったの6人。雄勝石は硯だけでなく、屋根、タイル、皿などに加工される。
 「模様を彫れるようになるまでが大変です。何十年たっても彫れない人には彫れないんですよ。いつまでも勉強かもしれませんね」と髙橋さん。硯の模様の種類には、松竹梅や鶴亀など、縁起がよいものを注文する人が多いそうだ。「でも、頼まれたらなんでも彫れるので、種類は無限大です!」
 雄勝石の硯がほしくなった人は、ぜひ雄勝に来てください!来れない人は雄勝硯生産販売協同組合にご連絡を。 ☎0225-57-2632

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