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住吉町の望楼

住吉町の望楼

 小野泰佑さんは、昭和4年8月19日生まれで、石巻蛇田村(現:石巻市蛇田)出身。5才の時に住吉町に引っ越した。
 望楼は、火事がないかどうか見張ったり、火事を見つけたら通報したりする「火の見櫓」の役目をはたしていた。望楼からは石巻を一望できた。住吉公園に設置したのは、当時、住吉公園が石巻の中心だったから。望楼の名前の由来は、高い楼から一望できる、ということ。
 小野さんは、望楼がある石巻の風景が好きだった。住吉公園の近くに、石巻の名前の由来となったと言われている「巻石」という石がある。東日本大震災による地盤沈下で沈んでしまい、今はもうほんのわずかしか見られない。
 望楼は当時の石巻のシンボルだった。

【取材・文】阿部晃希(蛇田小学校5年生)

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