「東北子どもまちづくりサミット」は岩手、宮城の子どもたちによって行われる「これからの自分たちのまちについて考える」サミットだ。この活動で、子どもたちは、自分たちの住むまちに「あったらいい」と思うものについて意見を交換し合った。2回目になる今回は、北海道から沖縄まで260人を越える子どもと大人が参加した。これまでの「子どもまちづくりクラブ」の集大成だ。
「子どもまちづくりクラブ」は、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが、2011年5月〜6月にかけて宮城県、岩手県の5地域、約1万人の子どもたちに行った調査の結果、たくさんの子どもたちが「子ども同士で話し合ってまちのために何かしたい」と考えていることが分かったので始めた活動だ。岩手県山田町・陸前高田市・宮城県石巻市の3つの地域で、小学校5年生〜高校生の子どもたちが週1回ほど集まって活動している。
石巻の子どもまちづくりクラブでは、大人から子どもまでが集える「子どもセンター」の建設について話し合い、建築家の方のアドバイスを受けながら、理想の子どもセンターの模型作り活動を行った。石巻の子どもたちは、今までの活動を現実的な案に発展させ、専門家の意見を取り入れ、来年中には、子どもセンターの完成を目指すそうだ。子どもたちが勉強をするスペース、「次世代の畑」(※注)で作った野菜を調理してふるまうスペースなど、いろいろな施設ができる予定だ。
サミットに参加した栗原 由乃香さん(石巻高校1年生)は、「計画だったことが、どんどん実現されていくのを見てうれしい」と語っている。
できあがるのが今から楽しみだ。
(※注)「次世代の畑」: 子どもまちづくりクラブで石巻の子どもたちが考えた「地元の農家の方たちに農業方法を教わりながらみんなで野菜を育てる畑」のこと。
松浦 美充(住吉中学校3年生)、千葉 拓人(東松島高校2年生)