2016年10月29日(土)、日本とスペイン、続いてブラジルがインターネットでつながった。海外で日本語を勉強している人たちに、「初!せかいいっしゅうした日本人〜若宮丸に乗っていた人たち〜」の紙芝居を上演する「世界一周プロジェクト」。若宮丸の乗組員が訪れたと言われるスペインのカナリア諸島とブラジルのフロリアノポリスと日本は時差が大きいため、今回、日本側は合宿形式で行われた。
ラスパルマス|スペイン
取材・文 山口 葵 (山下小学校5年生)
ラスパルマスは、スペインの都市。アフリカ大陸よりのカナリア諸島にある。カナリア諸島の名前はラテン語で「犬の島」を意味するInsula Canariaに由来する。日本との時差は8時間。日本が19時の時、ラスパルマスは11時だ。ラスパルマスにある日本語補習授業校の生徒のみなさんとインターネットを使って交流した。
5歳の小さな子どもから大人まで7人が参加した。世界にはたくさんの国があるのに、日本語を勉強してくれていることはとてもうれしい。お互いの国についていろいろな話をした。山の話もした。スペインで一番高い山はカナリア諸島のテネリフェ島にあるテイデ山で、3715メートル。日本の富士山と同じぐらいの高さだ。
【取材・文】山口葵(山下小学校5年生)
フロリアノポリス|ブラジル
取材・文 福島 文遥
日本時間の21時。ブラジル時間10時から交流がスタート。今回参加したのは、ニッポカタリネンセ協会で日本語を学んでいる人たち。大学生、建築家、ジャーナリストなどだ。終了後、日本のアニメや、ブラジルの食文化などを紹介しあい、伝統的チョコレート菓子「ブリガデイロ」の写真を見たとき日本の子どもたちから「おいしそう」と歓声がわいた。ブラジル側で参加したグレイシ ユウキさんは「お互いの国の歴史や文化、住んでいる町の様子について、日本語で交流することができてとてもよかったです」と話した。
フロリアノポリスには若宮丸のことを記した石碑がある 。石碑は文化センターの小さな庭に設置されており、日本語とポルトガル語で若宮丸のことが書かれている。フロリアノポリスでは、若宮丸の話はあまり知られていないそうだ。若宮丸は、日本とブラジルが初めて交流した物語なので、このプロジェクトをきっかけに、より多くの人に知ってほしいと思う。
若宮丸とは?
1793年石巻から江戸に出発した千石船。途中、嵐にあい、16人の乗組員はロシアに流れ着く。大陸を横断し、ロシアの軍艦で大西洋、太平洋を航海し、1806年に長崎経由で、4人の船乗りが帰郷した。
【取材・文】福島文遥(The GRADED American School 11年生|サンパウロ|ブラジル)