石巻にある湯殿山神社を取材。なんで湯殿山という名前なのか、七五三のときとかに使われている「白いパサパサ」と「きんきらきんのシャラシャラ」が気になったので、宮司の保積克彦さんに聞いてみた。
湯殿山神社はもともと山形県の山の上に本宮がある神社だが、遠くからの参拝者のために石巻にも神社をつくったそうだ。だから名前は湯殿山。神様はお湯の神様なのかと聞くと、「本宮にはお湯が沸いている岩がある。でも、神様はお湯ではなく病気を治してくれる神様が奉られています」と保積さん。お湯が沸いている岩があるなんて、びっくりした!
湯殿山神社は神社だけど、お寺とどこが違うのか。お寺は仏教といって「教え」があるけど、神社にはない。神社は神道といって、心を鍛えて、自分で道を開かなければいけないそうだ。でも、両方とも最後は人間の幸せを願っているという。ちなみに神社があるのは日本だけ。保積さんはこどもたちに剣道を教えながら、神道の心を伝えている。
一番気になっていた「白いパサパサ」と「きんきらきんのシャラシャラ」は、両方とも「大麻」という名前で、汚れた気持ちをはらって清めるためのもの。きんきらきんの方は神様にお願い事をするときに祝詞を言いながら使う。また、神社にお参りするときの「清水」はもちろん、お祭りの前日に飲むお酒は、隠している汚れた心を全部吐き出させ、清めるためにあるという。神社には「お酒はつきもの」だそうだ。神様はとてもきれい好きで、汚いものがきらいだということがわかった。
保積さんは紫色に紋がある服を着ていたが、この服は宮司さんしか着られないらしい。神社では「位」で着れる服の色が違い、修行中の白ではじまって、水色、紫色の順番で、最後は白(一番えらい人)にもどる。宮城県で一番えらい人は1人で、塩竃神社にいるそうだ。
取材が終わると、昔の写真を見せてくれた。出てきたアルバムが黄ばんだ紙だったこと、さらに中を見てみると白黒の写真がいっぱいあったのでびっくりした。神社は本当に昔からあるんだと感動した。
取材・文・写真:小野 愛和(釜小学校4年生)、山田 暖歌(釜小学校4年生)